個別化がん検診

遺伝性腫瘍のサーベイランスとしての「個別化がん検診」

• 遺伝性腫瘍とは

遺伝性腫瘍とは、遺伝的要因によって腫瘍を発症しやすくなる状態で、若年でがんを発症しやすい、同じ臓器や異なる臓器に複数回がんが生じる、家族内で同じ種類のがんが多発するなどの特徴がみられます。主な遺伝性腫瘍にはリンチ症候群（HNPCC）や遺伝性乳がん卵巣がん症候群（HBOC）があり、それぞれ発生するがんの種類が異なります。今回は、リンチ症候群（HNPCC）と遺伝性乳がん卵巣がん症候群（HBOC）に対する個別化検診をご用意しました。

• 遺伝性腫瘍のサーベイランス

サーベイランスとは「がんの早期発見と早期治療を目的」として行う定期的な検査や経過観察を指します。遺伝的要因によって発生するがんの種類が異なるため、それぞれの遺伝性腫瘍のサーベイランスを行う検査が異なります。

• 「個別化がん検診」の意義

新たに導入された個別化がん検診では、遺伝的要因（原因遺伝子）を持っている方、家族内にがんの多い方（がん家系）、若年でがんを発症した方など、遺伝性腫瘍のリスクがある方に対して推奨されます。この検診は、個々のリスクに応じた検査を行うことで、より効果的にがんの早期発見と予防を目指します。